読書メモ
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「ユーレイに関する小さな事件簿」滝井ルカ子(Hugノベルズ文庫)
BL注意

面白かった!
設定がナンセンスだし、ご都合主義的展開なのですが、そのあたりが枝葉末節に感じられるくらい面白かった!! 
とにかくツンデレな弓がイイです。ツンデレの黄金比率7.4:2.6を超越して、99%以上がツンなところがマーベラス。デレはどこだ。えーと、行間?

主人公の弓は学生時代に演劇部の演出をしていて、役者の春木とはしばしは衝突し反発する仲だったのだけれど、社会人になって演劇とは全く関係のない会社で再会してしまう。なんとなく声をかけ難く、疎遠にしているうちに春木が死に、その葬式から帰ると、なぜか春木本人の幽霊が家で待っていて    な、ハナシ。

春木は幽霊なのに何故か弓に触れるし、それなのに守護霊氏には触れないし、遺体管理とか死亡証明書とかどうなんってんだ、と諸々突っ込みたいのですが。そこはまあ目を瞑って。

いがみ合っていたと思っていら、実は反目しているのは自分だけで、相手は自分のことを認めていた   と、相手の死後に知ることはなんだか切ないなぁ、と。
そして過去を振り返って反省して、今ならもっとうまく立ち回れるのに、と思っても相手はもう死んでいるわけです。はた迷惑な幽霊として側にいても。
そのあたりの感情の機微が細かく描かれていて、読んでいてしみじみと感じ入りました。

早く成仏してください、という台詞の中には、本当は生き返ってほしいけど、そんなことは荒唐無稽だから期待して失望したくない、という弓なりの自己防衛の台詞なんだろうなぁ。この辺が多分デレ(か?)。

脇キャラもたいへん良いです。イモリと弟を混同するお姉さんが一番最強ですが、春木記念像を建てようとしたり、あっさり秘薬をくれちゃうS社の社長や、P社の受付嬢。そして変態肉屋。春木の遺体に何したんだろうこのヒト。

あと表紙が好き。BLっぽくないのが素敵です。オビに小さく「*この本はBLです」って書かれているけど、見逃してしまう人は多いのではないでしょうか。

ユーレイに関する小さな事件簿 (Hugノベルズ文庫)ユーレイに関する小さな事件簿 (Hugノベルズ文庫)
(2008/12)
滝井 ルカ子

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