読書メモ
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「喜嶋先生の静かな世界」森博嗣(講談社)
森博嗣の著書として最高傑作だと感じました。これほど美しい小説はない、とも。

自伝的小説です。「まどろみ消去」に収録された「キシマ先生の静かな生活」と筋は全く一緒。

ただ、あの短編よりももっと丁寧に、研究すること、自らで考えひらめくことの素晴らしさ、美しさが描かれています。研究者としての心構えや研究の魅力が随所に見られ、読んでいると学生時代に戻りたくなりました。

Ph.D.のphilosophyは哲学と訳されますが、もともとは愛好すると言う意味のラテン語philosと、知を意味するsophiaが合わさった言葉で、学問を愛するという意味になるのですが、この本を読むと、まさにPh.D.掻くあるべしと言う感じです。学問への崇高な愛を感じます。


「学問には王道しかない」

なんと美しい言葉でしょうか。
わたし自身も、理系の大学院を出ていますが、院生時代にこの本に出合えていたら、もっともっと研究にたいして、真摯でいられたのではないかと思うと、それがすこし残念です。でも大切なことは環境ではなく、今、どうしたいか、ということでしょう。

今はだらだらな主婦でも、意思さえあれば、どうとでも研究は続けられるのです。ネットもあるし、院に行かずとも学べること、考えることは出来るのですから。


オビに

この小説を読むと
●考えてもわからなかったことが突然わかるようになります。
●探してもみつからなかったものがみつかるかもしれません。
●他人と考えが違うことや他人の目が気にならなくなります。
●自分のペースや自分の時間を大切にできるようになります。
●落ち着いた静かな気持ちで毎日を送れるようになります。
●なにか夢中になれるものをみつけたくなります。
●スポーツが得意になるかもしれません。
●学生の方は進路が変わってしまう可能性があります。
●年齢性別関係なくとにかく今すぐなにか学びたくなります。

と書いてあるのですが、スポーツ云々以外は結構当たってる気がします。

喜嶋先生の静かな世界 (100周年書き下ろし)喜嶋先生の静かな世界 (100周年書き下ろし)
(2010/10/26)
森 博嗣

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「トーマの心臓」森博嗣・萩尾望都(集英社)
実は萩尾望都を読んだことがありません。つか、いわゆる24年組のマンガを読んだことがありません。一冊も。面白いんだろうな、とは思いますが今のところ読む気はないです。
でもこれは森博嗣がノベライズなので発売日に迷いなく購入。そして買ったその日のうちに読みました。物語の舞台が日本だったりと原作と違うところもあるらしいのですが、原作未読なので何ともいえず。でも森博嗣ファンなわたしとしてはは大満足な一冊でした。面白かった! 原作ファンがどう捉えるかは知りません。

あまりに有名なマンガなのであらすじを書くことに意味を見出せませんが、一応まとめると、死んだ下級生とそっくりな人間が転校してきたことで、その死の謎が明らかになる話? この、死んだ人とそっくりな人が関係者の前にやって来るって展開はけっこういろんな物語に見受けられるので目新しくないと思うのですが、原作が描かれたころは珍しかったのかな。その辺の背景が分かるともっと楽しく読めるのかもしれません。興味ないけど。

この小説では主人公はオスカーで、彼の一人称で話がたんたんと進みます。ユーリの葛藤みたいな描写は森博嗣らしくさらっとしていて、わたしはそこが好きです。ユーリの過去に何があったのかも直接説明しているシーンは何処にもありません。一見突放して物事を見ているようなところがたいへん面白かったです。原作とどれくらい違うのか興味はあるので、いつか機会があったら(歯医者の待合室に置いてあるとか、誰かが無理やり貸してくれるとか、そのくらい消極的なんですが)読んでみたいものです。


トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
(2009/07/29)
森博嗣/萩尾望都(原作)

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「考えなしの行動?」ジェーン・フルトン・スーリ 著・森博嗣 訳(大田出版)
森博嗣が訳なので買ってしまいました。
「発想」や「着眼」を訓練するための教科書的な本で、デザイナを目指す人は原書で読むべき本だそうです。
人間が無意識下で取ってしまう行動の、その写真だけが載っている写真集で、その写真からどのようなヒントを得られるか、人間観察の訓練のための本なので、作家やアーティストを目指す人にも、作品のヒントとなるかもしれない、そうですが……。うーん。

例えばまっすぐ歩くとマンホールを踏む、というとき、無意識にそれを避ける人もいるかと思います。この、なんとなく避けて通る、という行動を、製品のデザインに組み込むことができるか? というようなアイデアのヒントが、この本を読んでいれば得られる、かもしれません。

個人的にはよくわかりませんでしたが。面白いとは思いましたけどねー。
人間観察って、わたしには縁の遠い世界です。

考えなしの行動?考えなしの行動?
(2009/06/18)
ジェーン・フルトン・スーリIDEO

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